多面的にアフリカを知る。
読書の楽しみは、知らなかったことに目を開かせてくれることにあります。
- 作者: 平野克己
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/01/24
- メディア: 新書
- 購入: 34人 クリック: 844回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
アフリカというと、貧困、飢餓、内戦、ジンバブエのような失敗国家・・とネガティブなイメージばかりが思い浮かぶかと思います。
しかし、昨今話題のように石油やレアアースなどの天然資源開発が進み、経済発展が著しい一面も。
そして、その資源権益には中国が資源確保を狙い、開発と支援を行っていること。
一方では、大多数を占める農民は化学肥料の入手などもままならず、収穫があがらないため貧困のままであること。そのため、不平等度をあらわすジニ計数は信じがたい状況にあがり、貧富の格差がひらいていることも。
中国が進出する面が目立ちますが、日本商社なども進出。
などなど、アフリカの経済の状況を実にリアルに読みやすく紹介しています。
長期低迷が続く日本経済と、多額の援助にもかかわらずいっこうに「離陸」しなかった過去のアフリカ経済なども比較しつつ、多面的にアフリカを知ることができる一冊です。
お勧めいたします。