読書ノート 持田信樹「財政学」その1。
散逸しないように保全。
- 作者: 持田信樹
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2009/10/22
- メディア: 単行本
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政府支出の「有用性」の検証。政府支出の増大により乳児死亡率・平均寿命・教育機会の拡大・低所得層の底上げなどの効果があったのか、イタリアの財政学者タンツィが実証データにより推計
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
1870年代から第一次世界大戦までは政府のスタンスは「自由放任」であり、社会厚生の改善はみられない
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
第一次世界大戦から1937年まで。「大きな政府」の出現。乳児死亡率・平均寿命・進学率などは顕著に改善
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
第二次世界大戦後から1960年代まで。政府支出が増大すればするほど社会的指標は改善され、厚生水準は改善
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
1960年代以降。政府支出は増大し続けたにもかかわらず、社会厚生の改善速度はスローダウン
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
財政支出の規模のみに着目すれば、大きな政府(政府支出のGDP比が50%以上)は「小さな政府」をはるかに凌駕する生活の質を国民に提供しているように見える。しかし・・
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
①経済・労働市場のパフォーマンスと政府の財政規模には負の相関がある。これは大きな政府の規制のきつさが影響している?
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
②医療・教育の成果に関しては大きな政府と小さな政府の国々はよく似ている。なお、国連が公表している「人間開発指数」では小さな政府の国々の方が生活の質が良い
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
③環境保護は大きな政府が優位。
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
④所得再分配について。大きな政府による移転支出の大きさは小さな政府の2倍以上だが、それぞれの所得分配の違い(不平等の改善具合)はそれほどでもない
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
大きな政府による巨額の移転支出は「本当に困っている低所得者」に限定されているのではなく、政治的支持を繋ぎとめる為に中間層にまで実施されている可能性。このため、それほど格差が解消しない
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
⑤政府の効率性。小さな政府の優位。官僚的形式主義の横行、司法制度への信頼性などは大きな政府の国々は劣る。法の支配が信頼できない場合、地下経済が増大
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 26
日本では税制を通じた格差是正が効いていない。ジニ係数の税制のよる改善は5%程度しかなかったのが所得税率のフラット化などで3%程度まで低下
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 27
一方、社会保障給付によるジニ係数の改善はけっこう効果があり、2005年データでは24%程度不平等を改善している。しかし、社会保障給付が著しく高齢者給付に偏った制度であるため、勤労世代の格差是正には効果がほとんど無い
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 27
軽減税率とか唱えている方は、この辺は意図的に無視しているような。
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 27
所得税の累進性の復活は、実際には一部の稼ぐ給与所得者への狙い撃ち課税となり、中小企業オーナー層は軽く租税回避しそうな予感(ポジショントーク
— すらたろう (@sura_taro) 2014, 4月 27