読書ノート「消費税15%による年金改革」
京都大学の橘木俊詔教授と経済学部ゼミ生による、消費税15%による全額税方式への移行を提言した書です。
一般向けなので消費税の中立性や労働供給への影響などはさらっとしか出てきません。
2004年に書かれた本ですので、少々データ的には古くなっておりますが、年金制度は当時とは基本的な部分では変わっておらず、今でも参考となる点がありました。
- 作者: 橘木俊詔
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/08/31
- メディア: 単行本
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「近視眼的な人は貯蓄をしない」ああああああ
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
非正規社員は自営業者のくくりに入れられしまうが、国民健康保険にしろ、国民年金にしろ未納率が高い。。
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
著者が推測する、法的には加入義務があるのに関わらず厚生年金に未加入の者は200万~400万人(労災保険加入企業と厚生年金加入企業数の差などから推測。2004年データ)。少々古いデータですが、これほどとわ。。
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
著者は、社会保険料の企業負担分の帰着は、研究蓄積が少ないのでまだ結論がでていないとの立場のようです
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
日本の年金制度や医療保険制度は立場を同じくするたちがリスクをシェアし助け合うという共同体主義の一種(公務員は公務員同士、民間企業正社員は民間企業正社員同士、自営業者は自営業者同士)
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
非正規社員は自営業者のくくりに入れられしまうが、国民健康保険にしろ、国民年金にしろ未納率が高い。。
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
社会保障制度の一元化、あるいは税方式への移行には厚生労働省は激しく反対している(仕事が減る=省益が減る
— すらたろうさん (@sura_taro) 2013年3月17日
全額税方式による社会保険制度一元化は理想的ですが、既得権の壁は厚くなかなか困難でしょうか。
失敗例として挙げられていますが、チリの軍事政権による年金民営化も紹介されており、このような非常の手段を用いない限りはこのような改革は難しいものと思われます。
社会保障制度はまだまだ学び始めたばかりなので、公共経済学ネタのためにどんどん読み進めて行こうかと思います。